肝臓内科では、肝機能の異常に伴って出る症状・原因の疾患に対する診療を行います。当院では、日本肝臓学会認定肝臓専門医・指導医による専門的な診療がおこなえます。生活習慣の乱れで肝機能が気になる方も、遠慮なくご相談ください。
下記に主だった肝臓に障害がある際にみられる症状をお示ししますので、気になる方はご覧になってください。
電話・WEB予約をおこなっておりますが、予約無しでも受診可能です。
肝臓内科
Medical
肝臓内科では、肝機能の異常に伴って出る症状・原因の疾患に対する診療を行います。当院では、日本肝臓学会認定肝臓専門医・指導医による専門的な診療がおこなえます。生活習慣の乱れで肝機能が気になる方も、遠慮なくご相談ください。
下記に主だった肝臓に障害がある際にみられる症状をお示ししますので、気になる方はご覧になってください。
からだの右側の肋骨の下あたりに「肝臓」があります。
肝臓には、大きく(貯蔵機能)(解毒機能)(合成機能)の3つの役割を担います。
食事で得られたタンパク質・炭水化物・脂質は分解され、エネルギー源となるグリコーゲンとして肝臓で貯蔵され、動脈を通してからだの必要な箇所へ必要な成分へ加工され運んでいきます。
※当院院長は肝臓でのグリコーゲン合成に関する研究論文を海外誌に報告しています。
Metabolic control analysis of hepatic glycogen synthesis in vivo – PubMed (nih.gov)
体内に入った有害物質、薬の成分、アルコール、体内の老廃物などを分解し排出、無害なものへ作り変え排泄の手伝いを担います。
食べ物を消化するのに重要な「胆汁」を合成・分泌を行います。胆汁は黄色液体でからだの老廃物を流す役割を果たします。
肝臓の病気は、「飲酒・ウイルス感染」などで肝細胞(肝臓内の細胞)が壊れ炎症をきたす肝炎の進行状況によって、肝炎・肝硬変・肝がんの3つに大きく分類されます。
(肝炎でみられる症状)
※肝臓自体は、痛みを感じることのない臓器ですが、がん(腫瘍)が大きくなると、肝臓をおおう肝被膜という部分が引っ張られ痛みを感じることがあります。
肝臓に関する専門的な診断・治療には、一般的なお腹・腸を扱う消化器内科の先生でも難しい場合があります。肝臓を専門に扱い診療を行う医師は学会より肝臓専門医として認定され診療に従事しております(※現在は一般社団法人日本専門医機構が専門医資格を認定)。
肝臓専門医は、日本の医師約30万人とすると、6,941人(2019年9月時点)人と、全体の医師の2%程度になります。中には肝臓専門医でないと処方できない薬剤もあり、専門性の高い領域ともいえます。
当院では、肝臓専門医・指導医の専門である院長により、肝臓をはじめ紹介内科・糖尿病・内分泌代謝科領域と密接に関係のある肥満等、生活習慣病を専門領域として診療を行なっております。
肝臓は自覚症状を感じにくい臓器のため、その機能や状態を把握するためには、血液検査や腹部エコー検査など詳しく検査を行う必要があります。
肝機能を調べるために主に確認する血液中の成分には、下記のような項目を調べることでわかります。
※肝臓でアミノ酸の代謝に関わるトランスアミナーゼといいます。
※肝臓・胆管が破壊されると数値に上昇がみられます。
その他、「ALP」「総タンパク」「アルブミン」「総ビリルビン」「ChE」「PT活性」など複数項目を総合的に評価します。
肝臓の細胞・血管内の動き
項目名 | 基準値 | 関連する病気 |
AST(GOT) | 7~38 IU/L | 高値を示すと:肝細胞が破壊されている可能性がある |
ALT(GPT) | 4~44 IU/L | |
γ-GTP | 男性:80 IU/L以下 | 高値を示すと:肝・胆道系に異常を来している可能性がある |
女性:30 IU/L以下 |
当院では、血液検査の項目を組み合わせ、スコア化して、肝疾患がどの程度進行しているかを調べる「Fib-4 index」という計算式で評価を行います。 問診による病歴・診察所見、検査結果を踏まえ総合的に肝臓の状態を評価します。
恩師である溝上雅史先生(国立国際医療センター国府台病院 肝炎・免疫研究センター 前センター長)が、糖鎖の基礎研究チームと臨床チームとの共同研究で新規マーカーWFA+-M2BPの開発に成功し、国の製造承認・保険収載に至り、従来にない高感度かつ血液検査での肝臓の線維化の評価が可能になりました。
厚労科研費 肝疾患マーカー開発|トップページ(aist.go.jp)
患者さんの(年齢)、AST・ALT(肝臓で作られる酵素)、血小板数をもとに肝硬度・線維化の状態をしることができます。
基準値 | 数値から推測できる状況 |
---|---|
低値:1.3以下 | 肝疾患による線維化の進行リスクは低いので経過観察 |
中間値:1.3~2.67 | 線維化が進行している可能性あります。肝機能検査の実施を推奨します |
高 値:2.67以上 | 4割~8割が肝硬変や、それに近い状態まで線維化が進行している可能性があります。気になる方は当院へご相談ください。 |
お腹の表面にプローブという超音波を発信する機材を当て、内臓に反射して返ってくる超音波を捉え、エコーのモニターで映像として映して状態を確認する検査方法です。
(肝臓の検査の場合は肝臓から反射される超音波を捉える)。
※針をさす肝生検と違って、患者さんの「痛み」という負担が少ない検査方法になります
・造影剤という検査薬で肝がんなどの状態を見やすくし、精度の高い検査を行うことができます。
検査でわかる病気:主に肝がんの検査時に行います。
・肝臓の硬さを調べる検査方法です。肝臓は線維化することで硬くなります。
検査でわかる病気:肝硬変への進行具合。
CTとはComputed Tomographyの英語の頭文字であり、X線管に対向する検出器で読み取り、人体を輪切りにしたような断面画像や立体的な画像を得ることができ、エコー検査(腹部超音波検査)と補いあうことで、より正確で詳細な診断を可能にします。
肝臓の病気について検査する際、胃食道静脈瘤や出血など、血管の状態を直接観察するために胃内視鏡検査(胃カメラ)を実施するケースがございます。
上記の通り、静脈瘤や出血など「血管の状態」を調べるために行います。その他、治療効果の判定や治療方針を決める上で検査を実施する場合もございます。